スマートフォン向けに提供されている「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」が、多くのAndroid端末で「このアプリはお使いの端末に対応していません。」と非対応になっており、端末の性能もけして低くないのにプレイすることができない状況であるため、「build.prop」を書き換えてプレイできるようにした、ということを別記事にまとめています。
その際に、説明用の画面キャプチャを取るため「Genymotion」というAndroidエミュレータを使用したのですが、「インストールはできてもプレイするところまでは出来ないだろう」となんとなく思っていたところ、何の問題もなく起動したので拍子抜けしたのに加え、スマートフォンでプレイするよりも断然スムースに動作しているため、自宅にいるときにはパソコンから「Genymotion」経由でプレイしたほうが快適だという結論に達しました。
今回は、Android版「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」を「Genymotion」でプレイする方法と、セーブデータをスマートフォンと「Genymotion」でやり取りする方法について記載していきたいと思います。
また、実際にお使いの端末でroot権限を取得するなど保障対象外となる動作はしたくないけれど、「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」をプレイしたい、という人は「Genymotion」からアプリを正常に購入しておくと、「Genymotion」端末内にあるAPKを利用して実機へとインストールすることが可能で、あわせて記載していきます。
注意事項
ここで記載する方法は、「対応していない」端末を無理やりに対応させている、という状態ですから、ダウンロードができても正常に動作するとは限りませんし、最初は問題なくても途中のある段階で動かなくなる、ということは十分に考えられます。
「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」は有料・買い切り(1,800円)のソフトですが、「Google Play」では購入後2時間以内でなければ、払い戻しを受けることはできません。
この方法を実施して、「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」が正常に動作しない場合や、お使いのAndroid端末に問題が生じたとしても、「スクウェア・エニックス」や「Google」はもちろん、私も責任を負いかねますので、自己責任でお願いします。
前準備
まず、お使いのパソコンに「Genymotion」をインストールする必要があります。
続いて、Android版「ドラゴンクエストVII」を未対応端末にインストールするために「build.prop」を編集する必要があります。
なお、「Genymotion」で作成した端末はroot権限をすでに取得している状態ですので、その部分については読み飛ばしていただくと良いかと思います。
「ドラゴンクエストVII」のインストール
すでにAndroid端末で「ドラゴンクエストVII」を購入し、インストールしている場合は「Google play」から「ドラゴンクエストVII」を改めてインストールすることが可能です。
また、Android端末で購入していない場合は、「Genymotion」に追加した端末側で購入、インストールすることが可能です。
「Genymotion」の端末でプレイするだけであれば、ここまでの手順で完了となります。
セーブデータの保存場所
「ドラゴンクエストVII」のセーブデータは、Android端末の「/sdcard/Android/data/com.square_enix.android_googleplay.dq7j/files/」に保存されています。
「files」ディレクトリには、次のようなファイルが存在しています。
- save000.bin(中断した冒険)
- save001.bin(通常の冒険の書1)
- save002.bin(通常の冒険の書2)
- save003.bin(通常の冒険の書3)
- save004.bin(オートセーブ用)
- save005.bin
- system.bin
これらのファイルを、実機であるAndroid端末と、「Genymotion」上での端末との間でやり取りすることで、セーブデータを共有することが可能です。なお、該当する冒険の書だけでなく、「files」ディレクトリ以下すべてを都度やり取りするほうが安全だと思われます。
標準のものや、使いやすいファイラでデータをやり取りすることも可能ですし、「adb」を用いても可能です。
実機へのインストール、APKの取得
実際に使っているAndroid端末のroot権限を取得すると、メーカーやキャリアの保障がなくなるものと考えて間違いありません。また、手順を間違えたりすることで端末が使えなくなることも十分に考えられます。
「ドラゴンクエストVII」は楽しみたいけれども、そこまでのリスクを負うのはちょっと、と思いとどまる人は上記の手順通り「Genymotion」での端末で「ドラゴンクエストVII」をインストールしておくと、「Genymotion」の端末からAPKファイルを抜き出して、実機へとインストールすることが可能です。
- 「Genymotion」端末を起動する(実機とパソコンはまだ接続しない)
- コマンドラインで、次の通り入力する
adb shell pm list packages -f dq7j
- 「package」で始まる行が表示され、前半部分がAPKの保存場所、ファイル名となる
package:/data/app/com.square_enix.android_googleplay.dq7j-1.apk=com.square_enix.android_googleplay.dq7j
- 先ほど表示された保存場所、ファイル名を利用し、APKをパソコンにコピーする
(下記は一例、ファイル名は異なる場合あり)
例では、「D:\」直下にAPKが保存される -
adb pull /data/app/com.square_enix.android_googleplay.dq7j-1.apk
- Android端末の「設定」より「セキュリティ」(端末によって名前が異なる)を開き、「提供元不明のアプリ」にチェックを入れる
- 「Genymotion」端末を終了し、実機とパソコンをUSB接続する
- 実機に先ほど保存したAPKをインストールする
adb install com.square_enix.android_googleplay.dq7j-1.apk
- 実機のアプリ一覧に「ドラクエ7」が作成されているので実行する
- 「アプリの起動に必要なデータをダウンロードします。」
「データのダウンロードには約1.5GBの空き容量が必要です。」
大容量のデータをダウンロードする必要があるため、WiFi接続に切り替えておく
- ダウンロードが完了すれば、改めて「ドラクエ7」を実行する
- 無事に動作すれば完了、先ほど変更したAndroid端末の「設定」より「セキュリティ」(端末によって名前が異なります)を開き、「提供元不明のアプリ」にチェックを外しておく
まとめ
今回は、「Genymotion」を利用して「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」をインストールする方法を案内しました。ゲームをするためだけにAndroid端末の保障まで無くしてしまうのは、と抵抗のある人でも実行可能な方法ではないかと思われます。
ただし、ダウンロードできたからと言って正しく動作するとは限りませんし、快適にプレイできるというわけではありません。
なるべく回線の速い環境でダウンロードして速やかに動作確認を行い、起動しない、あまりにも遅くて遊べる状況ではない、ということであれば、Google playで購入後2時間以内であれば払い戻しが可能です。
「Genymotion」を活用することで、自宅にいるときはパソコンで、外出時にはスマートフォンでプレイする、というようにセーブデータを共有して楽しむといったことも可能です。
楽しく「ドラゴンクエストVII」を満喫できるといいですね。